家を建てられた方がもしもの時の為に生命保険にはいられることは、当り前のこととして皆さん利用されています。
保険には保険料が必要となりますが、「団体信用生命保険」と言われる割引率の高い保険料が適用となりますので、家づくりには利用の便もあり、借入申し込み先の金融機関が取り扱う生命保険を合わせて利用されることになります。もしもの時には借入残高に応じた生命保険が適用され借入金と相殺、支払いは完了します。
長い闘病が必要なガンなどは診察して発症が確認された時点で、生命保険が実行入金され家の借入金は支払い完了となります。
永年、家づくりの仕事をしていますと、残念ですがこうした生命保険の実行事例を経験しています。
かなり前のことでしたが、或る日、一人の婦人が会社に尋ねて見えました。
「中古住宅でいいのですが、家を捜しています」とのこと。
当時、たまたま、お客様が望まれる区域に中古物件がありましたので、
案内した所、気に入られました。
さて、お支払いについてお尋ねしたところ、ほぼ全額自己資金で支払いたいとのことでした。まだ40歳程の若さでお子さんはお一人、ご主人はお亡くなりになられていましたので、それこそ「もしもの時」の為に現金を手元にある程度残しておかれ一部500万程は借入を利用されてはいかがとご説明致しましたが、出来るだけ借入は少なくしたいとのことで100万円程が借入となりました。
3年程しましたら、若い青年まだ20歳前の方が来店され、母が亡くなったので借入の残高について相談がありました。あの100万円だけ借入された女性の息子さんでしたので、さっそく金融機関に連絡し、支払いを保険金で相殺し完了致しました。
更に5年程した或る日、若い男女が来店され、結婚するので住んでいる家をリフォームしたいとのことでした。あの100万円だけ借入された女性の息子さん、それはそれはお目出度うございますとのことで、喜んでリフォームの仕事をお受け致しました。
来店された折の亡くなられたお母様の笑顔と100万円だけの借入にしたいと言われた時のやり取りが今でも何故かしっかりと思い出されます。
人生、何が起きるかわかりません。もしもの時の備えにどうぞ家以外の備えとして一般的な生命保険も合わせて利用されているとは思いますが、必ずご利用されることをおすすめ致します。
この時、新築時の借入は団体信用保険で担保されていますので、その分は想定額から、控除できるとして、保険目標額を算定されてはいかがでしょうか。
家を建てられる前よりも総額は縮小される方が多いことでしょう。