マッハシステムは、全館空調として夏場は26℃~27℃前後の室温を目安にシステム設計されています。
特に夏場の冷房の適温は個人差にもよりますが、1℃~2℃でも不快に感じられるものです。できるだけ26℃~27℃にコントロールできるように設計しています。
室温22℃の特別な冷房効果を全室に及ぼすには、ワインクーラー的な発想で冷房負荷をマッハシステムよりも単位面積当たり大きなものとしなければ一台のクーラーやサブエアコンの活用などで実現できる室温ではありません。
夏の暑い季節、屋外で労働後の急速冷房効果を楽しむには、大型エアコンからの冷房の直風を浴びる方法が一番です。ある程度体温を下げられた後は、除湿された湿度60~50%で室温26℃~27℃前後でお過ごし頂くことが健康上良いとされております。
それでも22℃の室温をお好みの方は、個別エアコンを滞在時間の長い部屋に追加設置されることをお勧め致します。エアコンの直風でまんべんなく周囲を連続冷却されることで部屋中の床・壁・天井が蓄冷されることになります。
体感温度とは、(室温+床・壁・天井の温度の平均)÷2と言われています。冷房の吹き出し空気の温度を下げても、周囲の床や壁などの温度が下がらないと涼しく感じられないことになります。
現実には、窓からの輻射熱の影響も考慮すべきところですが。
結果として床、壁、天井の表面、及び内部の物質温度まで冷え切るには2~3日要しますので、「キンキン」に冷えた室温空間を創出するには、冷房の電気エネルギーがかなり大きくなってしまいます。
マッハシステムは、省エネで快適を創出する目的で開発された工法です。冷房の期間は年間約1.5か月、暖房は4か月という統計があります。夏場特別に暑い日は1.5か月のうち、2週間程度でしょうか。その2週間の為に大きめのエアコンを標準採用すると、年間の消費電力が大きくなってしまいます。
その為、サブエアコンを活用して頂くことで省エネ効果を出せるようにお勧めしています。来客の多い日も同様にサブエアコンを活用して頂くことをお勧め致します。
更に、夏場窓からの日射の影響が大きいのが冷房効果における特徴となっております。
夏場窓からの熱の侵入は、建物の床・壁・天井換気を合計したものより大きく50%~55%と言われています。
仮にこの55%を窓外に遮光シェードを用いると、物にもよりますが一般的に70%程度の遮熱効果が、日中10時間~12時間続くことになり、積算すると冷房能力は大きなものとなります。
その結果、冷房負荷が大きく低減でき、建物自体も蓄冷が進みます。
蓄冷された建物内でサブエアコンを利用すると効き目が早く、大きくなるということも事実です。
冷房は、生活の場である住宅内を対象としていますので、快適にお過ごし頂くためには、日射を遮蔽して太陽熱を防いで冷房効果を高めたり、日射を取り込んで暖房効果を高めたりといった工夫がとても大切になってくるようです。