2階の階段から冷気が
佐土原町役場前の区画整理も大詰め。立ち退きによる建て替えで、ご新築の方々から様々な感想を耳にするようになりました。
某メーカーご入居のご老人から『室内の暖房は、しっかり効かせているのだけれど、あの吹き抜きの段階から「冷気」が下りて来る』とのこと。そう言いながら恨めしそうにその方向を眺めやるご様子が、余程印象深かったようで、この話をされたアイ・ホームのお客様は気の毒そうにされながら2度もお話しをされました。
一方ご近所で、新築されたアイ・ホームのお客様は、4棟程あるのですが、マッハ空調をご採用で、全館空調による部屋ごとの温度差のほとんどない快適な暮らしをお楽しみです。
とはいえ、地元でありながら、アイ・ホームをご選択戴けない事実を厳粛に受け止めねばならないと考えたことでした。その問題点は、品質の高さは認めるが、アイ・ホームの家は、坪単価が高いのではないかとの懸念ではないかと推察するところです。他社がアイ・ホームと競合すると「アイ・ホームは高い」と口を揃えるのも困りものです。
坪単価理論が成立する前提
① 坪単価の差はデザイン上の差であり、贅沢はしない方が経済的にはプラスとなる。
② 坪単価の差程、住宅性能に差はないはずである。建築基準法や長期優良住宅の定める性能をクリアすれば十分であるはずだ。
③ 通風や日当りを設計的に活かし、ナチュラルな暮し方で、暑さ寒さはエアコンやストーブをうまく利用することで、これまで通り暮せるはずである。一定のエネルギー消費は仕方がないが、その中で、我慢しながら工夫して(着衣の調整、湯たんぽ、炬燵など)暮すことは美徳である。という価値観。我慢の美徳などです。
事実が証明する坪単価理論の終り
住宅性能評価解析データで調べると、「建築基準法」は最低限守るべき家造りの基準を国が法律で示したものであることがわかる。今回の「長期優良住宅」は、この最低基準を少しだけレベルアップしたもので、すこしでも望ましい家づくりを定めたものと言えます。
ご覧戴くことで、よくわかることがあります。断熱性能で国が定めた最高等級4のレベルとアイ・ホームで一般的に採用している性能差は2倍から3倍となっています。
この差はどうして生まれてしまったのでしょうか。
現在環境保護の観点から、ヨーロッパ諸国における家づくりの一般的な断熱性能基準は、日本の次世代省エネと言われる断熱性能の2倍から3倍以上の性能となっています。
特に緯度の高いドイツやスイスでは、寒さも厳しく、家の断熱性能の差は、膨大な冬期の暖房費用となって、家計を直撃します。更には健康上のリスクを招来することとなり、医療費にも直接的にはね返ってくることにもなります。
省エネ性能で家の資産価値を評価
ヨーロッパにおいて、年間の冷暖房費が多くかかる家は、当然評価が下がる。一方で、冷暖房費が少ない家の評価は経済的な優位性が高いと見做され、資産価値が高くなるというのが、ヨーロッパの常識というものです。ヨーロッパではエネルギーパスと呼ばれる住宅性能の燃費表示が義務付けられています。
新築から中古住宅の売買、賃貸物件にまで、有資格者が基準に基づき計算した結果、ランク付を行って、消費者に賢い選択が出来るようにしているのです。
実のところ、日本においても2020年までにヨーロッパ並みの住宅性能に引き上げて行こうということで、「ヒート20」という断熱性能値を掲げて努力しています。
アイ・ホームの基準断熱性能では、今日、只今の時点で「ヒート20」をクリアしているという事です。