空気は見えない
川の水は澄んでいれば透明さ故に、まるで水底がすぐそばにあるように見える。表面の光のゆらぎが、水がそこに在ることを教えてくれる。
水に手を入れれば冷たく、又は温かで、コップに入れれば重たさに水の存在をしっかりと感じることができる。
では、空気はどのような物であろうか。
「まるで空気のような」という表現がある。存在感のないことを言う。
見れども見えず、重さも、本来匂いさえもない「物」が空気である。
「化学物質」という、例えばVOC濃度に国は安全基準を設けている。
こうした有害物質が空気の中に混在しても目に見えない。匂いは「気配」として感じ取れるが、やっかいな有害物質ということになる。
健康を害するVOCなどの有害物質は排除されねばならない。安全な度合いを知る目安として4スターなどという星印が多い程、そうして4葉のクローバーではないが、星が4コ揃えばまずは安全という消費者自身が目で見て安全を確認できる基準を国は示すことになる。
見えない空気は恐い。
花粉症の方、アトピー症の方、皆さん空気の恐さを知っている。花粉やVOCは目に見えない空気の中に在り、呼吸によって体内に取り込まれる。
対策には、花粉を除去するフィルターを通して室内に空気を取り込んだり、内装建材からVOCを取り除いて、できるだけ自然素材を用いて、良い環境づくりを行なうことになる。
ところで、そのようにして出来上がった室内の空気環境は安全といえるのでしょうか。
高断熱高気密住宅における空気
現在、省エネルギーは国際的な目標である。
日本においても環境負荷の少ない家造りを目標に建築上の基準が設けられた。
住まいは高断熱で、その為には高気密な家づくりが不可欠とされている。
しかし、「高気密」がもたらす弊害は空気の汚れである。よって、換気量について「必要換気量」という基準が設けられた。
曰く、1時間当たり1/2以上の換気量を獲得しなければならないという基準である。
子供室の空気が危ない
それでは、子供室における空気について考えてみましょう。子供室のスペースは6~4.5畳で設計されることが多い。 例えば、4.5畳の子供室は約19㎥の空気量である。この1/2の換気量は9.5㎥ ということになる。
ところで、人は肺呼吸するため酸素を消費する。結果として、CO2濃度が上昇し、空気が汚れることになる。
一定の換気を行なえばこの上昇を抑え、清浄な空気環境を保てることになる。
国は空気に関する法基準として、人一人につき1時間当たり25㎥ の換気が望ましいとしている。
比較してみて戴きたい、9.5㎥ と25㎥ を。絶対量が足りないのです。
ではなぜこうした矛盾がおこったのかということです。
そもそも1時間当たり1/2の換気量が一棟丸ごとの建物である住宅空間全体を対象に設定されたことに問題があるのです。
一棟の建物の空気量は40坪程度の住宅であれば約330㎥ になる。
この1/2の空気量は165㎥ となり、居住者が4人であれば1人当たり41㎥ となり25㎥ より多く絶対量は足りていることになる。
しかし、室内は区切られており、中でも子供室は4.5畳と狭い、気積も約19㎥ 程度しかないのである。
この1/2は約9.5㎥ ということになり換気不足となる。必要換気量の38%しか実現できていない。
家全体では換気量は足りていても、子供室に限って検証すると全くの不足である。
換気量10倍で健康な暮らし
アイ・ホーム㈱では、先のような換気不足を独自の計画換気で解消。実証ハウスモデルではいつも新鮮な空気で子供たちに元気をお届け致しています。
尚、この時、温度差の少ない1℃~2℃以内で温熱環境を快適にコントロールする機能を持たせることで、省エネ冷暖を可能に致しました。
又、住宅の断熱性の良さは晴れた日で日射取得による太陽熱加熱が見込め、冬にはエアコンはストップして戴いても室温が下がることは余程寒冷な日以外はありません。詳細なデータが省エネ性能の良さを証明しています。
体感検証が可能になった。
宮崎市内ではサン新名爪に「ひむかの森発見館」というモデルハウスを展示中です。日向市内では大王町に「清風緑庭の家」として展示(この連休より)致します。
空気の質は換気量を増やすことで根本的な解質を実現できるということにそろそろ気付いても良いころではないでしょうか。
化学物質を含まない自然素材を建築素材に用いたり、塗り壁にしてみたり、様々な努力を行なっても、子供室(4.5畳)の換気風量が必要換気量の35%であることに早く気付くべきだったということなのです。
日向のお客様より、「子供のアトピーが大幅に改善した。」「妻の喘息(ぜんそく)が出なくなった。」という嬉しいお話も届いています。
論より証拠、ぜひ体感されてみてはいかがでしょう。