ペット好きの人には、山ほど泣ける思い出をお持ちの事でしょう。
私が小学2年生の頃。ざっと、60年前ですが、その頃、犬は家の外で放し飼いでした。当時我が家では、チコちゃんという小型犬を飼っていたのですが、子犬を毎年産んで、知り合いの人にあげていました。
その年も全部売れて一匹も残っていなかったのですが、かれこれ一月程は経っていたでしょうか。
或日、突然チコちゃんは、家の中へ駆け込み、部屋中を歩き回りました。どうしたことかと家内中で騒いでいたところ、当時の白黒テレビから、子犬の鳴き声と姿が流れていました。
「どこにいるんだい!私の子供達!」
チコちゃんのこの真剣な姿に驚いていた家中の者達は
「心配していたんだね!」
「チコ」
皆んな泣いてしまいました。