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見えない時間や空間の設計

見えない時間や空間の設計

一般的に私達が建物を設計する時、いわゆる合理的な使い勝手、見た目のデザインを中心に行うことが多い。

①エレベーターの速度は?

住宅用エレベーターの移動速度はゆっくりである。体の不自由な方を対象に設計されており、扉の開閉も安全上、確実な人の位置でないかぎり、動かないようになっている。

先日、三上克俊先生が来社された折に、エレベーターの速度は、以前は「介助者が車イスの方をエレベーターに導き、ボタンを押した後、2階へ階段で移動すると、ちゃんと車イスの方を出迎えられるような時間速度にしてあった。」とのこと。お世話がどうすれば出来るかとの観点がそこにはある。

今は3人乗りのエレベーターもあり、佐土原の介護モデルハウスはこの3人乗りですので、介助者が同乗することも可能なタイプとなっております。それでも複数の介助が必要な方には、今でも役に立つ配慮だと思われました。

考えようでは介助される人、する人に至便なエレベーターの移動速度があったということです。※エレベーターのメンテナンス料 3750円/月

 

②背もたれと壁の空間の意味

ユニットバスにベンチのあるタイプのお風呂があります。このベンチに背もたれが付いているタイプと、付いていないタイプがあります。

何より狭いユニットバスです。少しでもスペースが欲しいのですが、どうして背もたれが付いているのか。それは、背もたれとの壁の間に隙間があるので、背中を洗ったり、お湯を流してあげることが出来るための空間です。この事を教えて戴いたのは、ご家族でお世話をされていた方でした。その方は、自らそのベンチに腰かけられて、背もたれの意味を語られたのでした。

 

私達は、住宅設備機器の採用に当たって、デザインや使い勝手を考慮して選定しているつもりですが、こうした隠れた「空間」の意味まで思慮してアドバイスをしなければと反省した次第です。

 

③ベンチで体を洗ったら浴槽が汚れる

ベンチが浴槽の脇にあるので、洗い流した水が、浴槽に入るのが心配されます。その時は先に洗い流して、浴槽にはその後お湯を張ったら良いのです。

介護には手順があるのです。

この時、浴室は、他の室内との温度差の無い空間であることが前提となります。

今回採用のユニットバスには、専用の暖房装置があり、入浴中、入浴前で室内を加温する温度に差が付けられており、健康上の配慮もなされているようです。

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