形には力と光が宿る
物が形を得ると、見る者はそこに「形が生み出す力と光」を見ることになる。
形は生まれでた、その時から自らの形によって存在を主張し、また形によって存在の限界を示すという矛盾を孕む性質があるようです。
理想のキーワードを形にする
住まいの理想のキーワードを思い描いて、それが「くつろぎ」だとすれば、これを実現する為の条件が様々に想定される。仕事や生活の為の住まいから、より自由に、「くつろぎ」のための場所選びも選択肢の一つとなり、別荘地などがその典型かもしれません。
場の設定(ロケーション)
人里離れた場所で、それでいて人々の心の拠り所となる聖地。それが日の本では、山岳信仰の流れで神仏を祭る場所として山深い地に、多くの由緒ある神社・仏閣がある。
霧島のように、人が集まり、通い来る場所に湯が湧くということになれば、そこには日常の煩いを忘れ、ゆっくりと湯浴みする「場」が更に付加価値を生み、大きな役割をはたすことになります。
眺望も良く、湯浴み出来る場所ともなれば、それだけで「くつろぎ」をより実りあるものと出来ることとなる。そのように良い所となれば、神様の近くに人も住みたくなるということでしょうか、多くの別荘が建てられています。
場に住まいという形を与えると
住建築という仕事は、人を容れる場を形にする仕事とも言える。
「くつろぎ」というキーワードを設計でどのように表現すべきか、クライアントの求めるくつろぎの「形」を生み出す努力こそが設計であり、時を重ねる程に愛されるよき「形」をデザインすることが設計者に求められる。設計者は、別荘地にあって、無人の時がどれ程長く流れても、いつも懐かしく人を迎えてくれる、そんなイメージを形にしたものが、別荘であれば良い。愛される住まいとはそんな住まいではないでしょうか。
場を輝かせる力
何もない敷地に一本の木を植えると、その場の空気は植えられた命を中心に私達に向き合って来る。
夢を実現する情報
人を包み込む「住まい」は建築工事という形を与える行為により、形として出現したその瞬間からより大きな力で私達に向き合っているともいえる。私達は常に環境という「場」の影響下に様々な情報を身いっぱいに受けている。設計の立案から建設、お引き渡しまで、理想実現の為、多くの人がかかわっているのが住宅建設であり、時間的にも空間的にも「住まい」という形を構成する建材の色、形、質感等の大量の情報で、夢が形として実現されることになる。
別荘は、建物と周囲とが一体
熱い湯を注がれたコップが木であれば湯は冷めにくく、冷えた金属であれば直ぐ冷やされることになる。できれば住む人の心を温かく包んでくれる空間が理想どおり実現された「住まい」であってほしい。まして別荘ともなれば尚のこと。
「住まい」は家という建造物と、庭、景観も含めて「一体の場」として意味を成すものかもしれない。
「住まい」とは「住まい方」
より自由に発想すれば「住まい」とは「住まい方」の形になったものとも言える。
「住まい」の場を重視すれば都市のインフラはかえって忘れてしまいたい煩わしさに満ちていることになる。
「住まい方」は多様なのである。
別荘という建築ジャンルは、こうした選択の上で生まれてくるようです。
眺望を楽しんで、一時の異空間が与えてくれる「元気の素」がゆっくりと芽吹いて来る。心地良い時間の創出を可能とする「建物」でなければならないのが別荘です
少し不便で丁度良い場所。世間という都市空間の煩わしさを忘れて、ゆっくりと不便を楽しみ、気の置けない親しい人々と時を過ごしたり。
そんなわがままを実現する為にアイ・ホームをご指名戴ければと思っております。
中々こうした事例をご案内できる機会は少ないのですが、その一例としてご覧戴けたらと思います。