これからの住宅産業は、家づくりの基本となる「木」を植え、育て、伐採し、乾燥し、製材することで、地域に付加価値と顧用を生み出す産業でなければならないようだ。できればプレカットまで地元で完了したいところです。
このようにして、製品となった「木材」は地域の気候風土に合った建築物として、街づくりの役割を担うことになります。結果として、循環型社会の骨格をこの「木材」が形造ることになります。
一方で、街づくりの建築工事を担うビルダーは、植林して伐採まで40年を要する育林事業の支援を行う必要があるのではないかと、アイ・ホームは考えました。
育林の労務費や諸費用をアイ・ホームが一部負担することで、海外からの低価格に抵抗できる育林費用の低減が林業にお役立ちできることになります。その結果として、幼木が成長した40年後の成果をようやくにして利用できることになるのです。
加えて「森」は、山の荒廃を防ぎ、街を洪水から守ります。日本国内における森の広さは、67%が森林で、約3分の2となります。宮崎県では森林が76%となっているようです。この内36万ヘクタールが、スギやヒノキの人工林だとのこと。この恵まれた資産をいかしてこそ、宮崎県は豊かさを享受できることになります。
森が街を守り、街が森を育てるとは、このような循環型社会の「木」を巡る一連の産業構造のことを言い、これからの私たちビルダーの使命はより広く、木から森、森から街へと繋がるものとなってゆくようです。